特集 ─ 平成4年

1992

パチンコに、初めて
カードが挿さった年。

バルセロナ五輪に日本中が沸き、街には米米CLUBの「君がいるだけで」が流れていた1992年。 バブル崩壊がじわじわと現実になり、後に「就職氷河期」と呼ばれる時代の入り口に立った年でもある。 そんな1992年8月、パチンコ業界では静かに、しかし決定的な変化が起きていた。 京楽産業やSANKYOなど6メーカーが同時に、現金の代わりにプリペイドカードで玉を借りる「CR(カード式)機」を送り出した のである。このとき引き換えに認められた「確率変動」という仕組みは、以後30年以上、業界の主役であり続けることになる。 記録に残っているだけで45機種が、この節目の年にホールへ登場した。

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第一章

CR機、この年に生まれた

1992年8月、パチンコ業界に地殻変動が起きた。京楽産業の『CRフラワーショップ』、SANKYOの 『CRフィーバーウインダムI』、西陣の『CRうちどめくん』、ニューギンの『CRエキサイトロイヤル』、 三洋の『CRミラージュナイト』、竹屋の『CRノーザ』——6メーカーが申し合わせたように、現金の代わりに プリペイドカードで玉を借りるCR(カードリーダー)機を同時に世に送り出したのである。 同じ年のうちに、平和の『CRシグマ』、大一商会の『CRエルドラド』、マルホンの『CRワンダフル』も、 各社のCR一号機として続いた。

業界には当初、導入への反対も根強かったという。それでも行政側が「確率変動機能を認める」ことと 引き換えに、CR機の普及を後押ししたと伝えられている。現金機の時代は小当り止まりだった確変が、 CR機ではより本格的な形で公式に許されるようになった。今日まで続く「確変」というギミックは、 この1992年の取引から本格的に育っていったことになる。当時のプレイヤーの多くは、財布から現金を 出す代わりにカードを差し込むこの新しい台を、まだ珍しいもの程度にしか見ていなかっただろう。

財布から現金を出す代わりに、カードを差し込む。
この年に始まった小さな儀式が、その後30年続く「確変」の時代の入り口だった。
パチンコヒストリー1992のサムネイル

パチンコヒストリー1992 ── CR機登場当初の普及台数や業界の反応を振り返る解説動画。

ぱちんこヒストリー CR機の誕生のサムネイル

ぱちんこヒストリー:CR機の誕生 ── プリペイドカード式パチンコが生まれた経緯をたどる解説動画。

動画はYouTubeの公開プレイヤーをそのまま埋め込んでいます。

第二章

ホールの中で、世の中で

🎰 ホールの中
🗾 世の中
1月
ザ・祭り、ラウンドUFO、ブルドッグ ほか(SANKYO)/ムサシII(パイオニア)/バニーX.O(オリンピア)
─
2月
フィーバーアストロン、ゴールドラッシュI(SANKYO)/スペーススペクター・スペースバトル(日活興業)
─
3月
コンチネンタルII(ユニバーサル)/チャレンジマン7(尚球社)/トリプルパワーII(SANKYO)
7日、『美少女戦士セーラームーン』放送開始(テレビ朝日)
4月
─
13日、『クレヨンしんちゃん』放送開始(テレビ朝日)
5月
フィーバーレジェンド、キングゴリラII(SANKYO)
B'z「BLOWIN'」発売、槇原敬之「もう恋なんてしない」発売
6月
フィーバーシスコ(SANKYO)
─
7月
サンダードーム(SANKYO)/ペガサス412(パル工業)
25日、バルセロナ五輪開幕/サザン「涙のキッス」、CHAGE&ASKA「if」、中島みゆき「浅い眠り」発売
8月
CRフラワーショップ(京楽産業)ほか6メーカーが一斉にCR(カード式)機を発売 ── パチンコ史の転換点
─
9月
CRフィーバーウインダムI(SANKYO初のCR機)、フィーバーパワフル、カバまるI/ミスターマジック(サミー)/トライアンフ(タイヨー)
12日、公立小中高で学校週5日制スタート(月1回)
10月
キングスターα(SANKYO)
─
11月
タッチダウンI、フィーバーキング(SANKYO)/グレートハンター(エーアイ)
─
12月
チェリーバー(エレコ)── パチスロ4号機の第一弾
─
通年
フィーバーパワフルIII、ブラボーキングダム、ニューヨーカー、ニュービッグシューター、王将百番 ほか計357機種(パチンコ346/パチスロ11)
流行語は「うれしいような、かなしいような/はだかのおつきあい」。ドラマ『ずっとあなたが好きだった』(34.1%)。佐川急便事件。ジュリアナ東京は絶頂期。就職氷河期の入り口
第三章

この年の音 ── 1992年のヒット曲/オリコン年間シングルランキングTOP10

君がいるだけで のサムネイル

君がいるだけで / 米米CLUB ── 年間1位・276.2万枚。ドラマ主題歌として書き下ろされ、累計289万枚を売り上げた米米CLUB最大のヒット曲。

悲しみは雪のように のサムネイル

悲しみは雪のように / 浜田省吾 ── 年間2位・170.3万枚。1981年発売の14thシングルを、92年2月にドラマ主題歌として再発売。11年越しにミリオンセラーとなった。

BLOWIN' のサムネイル

BLOWIN' / B'z ── 年間3位・168.0万枚。1992年5月発売、10thシングル。発売週だけで50万枚を売り上げた。

それが大事 のサムネイル

それが大事 / 大事MANブラザーズバンド ── 年間4位・155.8万枚。1991年8月発売だが、92年にかけて売れ続け年間チャート上位に。

涙のキッス のサムネイル

涙のキッス / サザンオールスターズ ── 年間5位・152.3万枚。1992年7月発売、31stシングル。ドラマ『ずっとあなたが好きだった』(平均34.1%)の主題歌。

ガラガラヘビがやってくる のサムネイル

ガラガラヘビがやってくる / とんねるず ── 年間6位・140.9万枚。秋元康プロデュース。コミックソングとしては異例の140万枚超えを記録した。

もう恋なんてしない のサムネイル

もう恋なんてしない / 槇原敬之 ── 年間7位・138.6万枚。1992年5月発売、5thシングル。槇原敬之の代表曲として長く歌い継がれている。

if のサムネイル

if / CHAGE&ASKA ── 年間8位・108.3万枚。1992年7月発売。5曲連続ミリオンセラーを記録した絶頂期の一曲。

PIECE OF MY WISH のサムネイル

PIECE OF MY WISH / 今井美樹 ── 年間9位・108.2万枚。今井美樹を代表するバラードの一つ。

浅い眠り のサムネイル

浅い眠り / 中島みゆき ── 年間10位・102.0万枚。1992年7月発売。ドラマ主題歌として起用された。

動画はYouTubeの公開プレイヤーをそのまま埋め込んでいます。再生できない場合は動画側の設定によるものです。

第四章

この年の台

実機の写真は使えないため、当時の実戦動画・解説動画への入口として、YouTube公式のサムネイルを表示しています(対応する動画があるものだけ)。

パチンコ ─ CR一号機

CRフラワーショップ

京楽産業(1992年8月)

京楽産業がSANKYOなど5社と同時に送り出した、日本のパチンコ史上初のCR(カード式)機のひとつ。花屋がモチーフのブロック液晶機で、チューリップ・水差し・少女・蜂・花の絵柄が並ぶ。プリペイドカードで玉を借りる時代の幕開けとなった記念碑的な一台。個別の実機動画は公式・準公式で見つからず、第一章のCR史解説動画で当時の空気を補っている。

調べたこと

CR機のデジパチ(1種・確変あり)。賞球5&15、10カウントで最高16ラウンド。大当り確率は3段階設定で1/233〜1/243、確変中は全設定1/25。3または7の図柄で揃うと次回まで確変(突入率2/15)。検定番号200255、1992年8月27日発売(数値は1情報源のみ)。※1992年8月にCR機は6メーカーが同時発表しており(京楽・西陣・SANKYO・ニューギン・三洋・竹屋)、この機種は京楽の第1号。

パチンコ ─ CR一号機

フィーバーウインダムI

SANKYO(8月)

正式名称は『CRフィーバーウインダムI』。SANKYO初のCR(カード式)機で、京楽など他社と同時期に業界初のCR機群の一角として登場した。イルミネーションドラムを使った演出、大当り確率3段階設定、中段絵柄一致による確率変動機能を搭載した。実機サムネはSANKYO公式アーカイブでも見当たらず、今回は動画なし。

調べたこと

CR機のデジパチ(1種・確変あり)。賞球5&15(始動チャッカー5個)、10カウントで最高16ラウンド。大当り確率は3段階設定で1/256・1/272・1/304、確変中はそれぞれ1/25.6・1/27.2・1/30.4。5ラインのドラムで7・V・Fのいずれか3つ揃いが大当り(全15通り)、中段揃いで次回まで確変(突入率3/15)。検定番号200288、1992年8月27日発売(数値は1情報源のみ)。※正式名は「CRフィーバーウィンダムⅠ」。マルホン工業の「ウインダムX」(1992年7月)は別機種。

フィーバーパワフルIIIの動画 ▶ パチンコ ─ デジパチ

フィーバーパワフルIII

SANKYO

SANKYO初のカラー液晶モニター搭載デジパチ。9分割された液晶画面で図柄が独立回転し、縦・横・斜め計8ラインで大当りを狙う。この台で初めてSANKYOオリジナルキャラクター『夢夢ちゃん』が登場した。稼働期間が非常に長く、10年以上設置されたホールも少なくなかったという。

調べたこと

大当り確率1/240、賞球7&15。

チェリーバーの動画 ▶ パチスロ ─ 4号機第一弾

チェリーバー

エレコ(エレクトロコインジャパン・12月)

パチスロ4号機の第一弾。リプレイとボーナス告知(WIN METER/リールフラッシュ)を初めて本格搭載したA-Cタイプで、のちの定番攻略『リプレイハズシ』の起点としても語られる。出玉はおとなしく導入自体は伸びにくかったが、3号機から4号機へルールと打ち方が切り替わる転換点になった一台。

調べたこと

BIG確率 設定1で1/341〜設定6で1/264。

コンチネンタルIIの動画 ▶ パチスロ ─ 3号機Aタイプ

コンチネンタルII

ユニバーサル販売(3月)

通称コンチ2。コンチネンタル系列はI→III→IIの順で出たイレギュラーな並びで、本機はその後半に位置する。キャッチコピーは「赤と青のコントラスト」。REG寄り+シングルボーナスでリーチ目が多く波は穏やか、登場当初はノーマル中心だったが、のちに連チャン系の裏モノも話題になった(裏モノはメーカー非公認)。

調べたこと

BIG確率 設定1で1/409〜設定6で1/227、REG確率 設定1で1/390〜設定6で1/138。

ペガサス412の動画 ▶ パチスロ ─ 3号機Aタイプ

ペガサス412

パル工業(7月頃)

パル工業の3号機Aタイプ。機種名の『412』は数字を足すと7になる、という当時の噂で語られた。中リール目押しの小役抜きでコイン持ちが伸び、設定1でも機械割100%超とする資料がある。裏モノ(ダイナマイトver.等)でも名高いが、それらはメーカー非公認。

調べたこと

BIG確率 設定1で1/312〜設定6で1/252、REG確率 設定1で1/284〜設定6で1/182、機械割 設定1で105.1%〜設定6で120.3%。

グレートハンターの動画 ▶ パチスロ ─ 3号機Aタイプ

グレートハンター

エーアイ(11月)

エーアイ(現大都技研)の3号機最終盤の一台。前作『ハンター』の集中役を廃してボーナス確率側を伸ばしたAタイプで、ノーマルはおとなしい一方、導入期から裏モノ(1G連・独自リーチ目など)が語られた時代の顔でもある(裏モノはメーカー非公認)。4号機『チェリーバー』と同年に並び立つ、3号機末期の象徴のひとつ。

調べたこと

3号機(3-2号機)のAタイプ。前作「ハンター」(3-1号機)からシングルボーナスの払い出しを8枚から15枚に上げ、JACゲームを15枚から8枚に下げた仕様で、集中役「ハンターチャンス」は削除された。ボーナス確率と機械割は、4つの資料に当たったが数値が載っているところが1件もなく見つかっていない。検定は1991年9月に「ハンター」と同時だったが、導入が1992年10月以降にずれ込んだ。※エーアイは大都技研の旧社名。

ムサシIIの動画 ▶ パチスロ ─ 3号機Aタイプ

ムサシII

パイオニア(1月)

2号機『ムサシ』の後継。絵柄・配列は近いが、前作にあった攻略・ゴト対策が施された3号機Aタイプ。BIG中は『クシコス・ポスト』が流れる仕様として語られ、ボーナス成立時のスベリ制御を好む打ち手にも支持された。のちにREG後1G連などの裏モノも話題に(裏モノはメーカー非公認)。

調べたこと

BIG確率 設定1で1/315〜設定6で1/224、REG確率 設定1で1/315〜設定6で1/224。

バニーX.Oの動画 ▶ パチスロ ─ 3号機Aタイプ

バニーX.O

オリンピア(1月)

『バニーガール』『スーパーバニーガール』に続くバニー第3弾。3号機規定で小役集中が使えずノーマルAとなり、シリーズの顔だったズレ目リーチもほぼ消えた。オリンピアが3号機で出した唯一の機種で、ヒットには至らなかったと開発側も振り返っている。公開中の公式実機動画は見つからず。

調べたこと

BIG確率 設定1で1/323〜設定6で1/238、REG確率 設定1で1/270〜設定6で1/208。

ミスターマジックの動画 ▶ パチスロ ─ 3号機A-Cタイプ

ミスターマジック

サミー工業(9月)

『アラジンII』後継。集中役名は『マジックチャンス』で、BIG確率を上げた分、集中は入りにくく抜けやすい。ボーナス成立時の大きなリールスベリが特徴。浮き出し絵パネル(ピエロ)など、サミーの業界初項目でも触れられる一台。

調べたこと

BIG確率 設定1で1/363〜設定6で1/239、REG確率 設定1で1/410〜設定6で1/301。

パチスロ ─ 3号機Aタイプ

チャレンジマン7

尚球社(3月頃)

兄弟機『ミラクル』と同じくBIGに期待値方式を採用し、目押しで獲得枚数が伸びる設計。『ミラクル』と違い3回目JAC INが20G固定で、獲得は約450枚前後に揃う。右リールBARの目押しを怠ると出玉が大きく落ちるとされる。公開中の公式実機動画は見つからず。

調べたこと

BIG確率 設定1で1/324〜設定6で1/234、REG確率 設定1で1/415〜設定6で1/293。

トライアンフの動画 ▶ パチスロ ─ 3号機Aタイプ

トライアンフ

タイヨー(9月)

スタートレバーがなくボタン始動の異色筐体。業界初級の2連絵柄配置なども語られる。ノーマルはBIG寄りで、連チャン性の強い裏モノが多く出回った時代の顔でもある(裏モノはメーカー非公認)。

調べたこと

BIG確率 設定1で1/356〜設定6で1/273、REG確率 設定1で1/221〜設定6で1/137。

スペーススペクターの動画 ▶ パチスロ ─ 3号機Aタイプ

スペーススペクター

日活興業(2月)

現ネットの前身・日活興業の宇宙もの。同時開発の『スペースバトル』と対になり、REG寄り。BIG中BGMにスター・ウォーズ主題歌を採用したと伝えられる。導入後は裏モノやセット打法の話題でも語られた(裏モノ・不正はメーカー非公認)。

調べたこと

BIG確率 設定1で1/347〜設定6で1/287、REG確率 設定1で1/169〜設定6で1/140。

ザ・祭りの動画 ▶ パチンコ ─ 役物

ザ・祭り

SANKYO(2月)

大きな神輿をイメージした役物が特徴で、左右で担ぎ手が体を揺らしてゲームを盛り上げる。同時期に賞球数だけを変えた姉妹機『ザ・祭りII』も発売された(動画はSANKYO公式チャンネルの『ザ・祭りII』のもの)。

調べたこと

正式名称は「ザ・祭りⅠ」。羽根モノ(2種)なので大当り確率という項目がない。賞球7&15、最大継続15回、羽根開閉0.5秒・0.5秒×2回。検定番号110504。カウント数は資料上「調査中」で確定していない。

フィーバーレジェンドの動画 ▶ パチンコ ─ デジパチ

フィーバーレジェンド

SANKYO(5月)

ドラム型デジパチ。横開きの羽根型アタッカー『スーパーウイング』が特徴で、規定数以上に玉を拾うことがあり、1回の大当りで約2,400〜2,600個超の出玉も出たとされる。シリーズI・IIが同時発売され、のちにIII・GPへ続く。

調べたこと

デジパチ(1種・ドラム式の保留玉連チャン機で確変はない)。賞球7&15、大当り確率1/250、10カウントで最高16ラウンド。検定番号100669、1992年5月26日発売。※無印は存在せずⅠとⅡの2機種で、Ⅱは賞球6&13・1/225と別スペック。上はⅠの数値。翌1993年9月にⅢとGPが出てシリーズ全4機種になった。

キングゴリラIIの動画 ▶ パチンコ ─ 羽根モノ

キングゴリラII

SANKYO(5月)

賞球オール10の羽根モノ。センター役物のゴリラが大当りで回転し、腹部に最大3個まで玉を貯留。足元のマラカスが通常時はV入賞を阻み、大当り中も11回開閉以降に再び動き出すギミックが特徴(SANKYOオンライン博物館の解説による)。

調べたこと

羽根モノ(2種・貯留タイプ)なので大当り確率という項目がない。賞球はオール10、9カウントで最高15ラウンド継続(2情報源一致)。羽根の開き方は1個入賞で0.35秒、2個入賞で0.65秒×2回。大当り後はゴリラの腹部に最高3個の玉を貯留し、3カウントか羽根15回開放で解除される。役物は2段構造で、下段のマラカスが左右に動いて玉の軌道を変える。検定番号210032。※SANKYOに無印は存在しない(西陣1976年・平和1980年の同名機は別物)。

パチンコ ─ 羽根モノ

ラウンドUFO

SANKYO(1月)

中央役物のUFOが磁石で最大7個まで玉を吸い付け、8カウントまたは15回開閉で一気に解除する貯留型羽根モノ。シリーズに賞球7&15のIとオール10のIIがあり、継続率は高めとされる(SANKYOオンライン博物館)。個別の公式実戦動画は見つからず。

調べたこと

賞球 7&15(I)・オール10(II)、最大貯留7個、8カウントまたは15回開閉。

キングスターαの動画 ▶ パチンコ ─ 羽根モノ

キングスターα

SANKYO(10月)

1982年『キングスター』系譜の後継。アーチ状役物に左右ストッパーと上部フタを追加し、大当り中は最大6個以上の貯留が可能。αII・αIIIの2機種がある。個別の公式実戦動画は見つからず。

調べたこと

羽根モノ(2種・貯留タイプ)なので大当り確率という項目がない。無印は存在せずαⅡとαⅢの2機種で、賞球はαⅡがオール10、αⅢが5&10。ともに9カウントで最高15ラウンド継続(2情報源一致)。V入賞後はストッパーが働いて最高6個+αを貯留し、羽根7回開閉後に上部スライド板が後退、3カウントか羽根17回開放で解除。羽根の開き方はαⅡが落とし0.4秒・センター0.5秒×2回、αⅢが落とし0.35秒・センター0.45秒×2回。1982年のSANKYO初の羽根モノ「キングスター」の後継。

フィーバー大相撲IIの動画 ▶ パチンコ ─ デジパチ

フィーバー大相撲II

SANKYO(11月)

大相撲モチーフのセルと図柄(力士・軍配・大入など)が特徴。賞球7&15、大当り確率1/265、最高16R。ドラム上の1桁デジタルはラッキーナンバー用で、大当り後は偶数が出やすいとされる。

調べたこと

大当り確率 1/265、賞球 7&15、最高16R。

フィーバーシスコの動画 ▶ パチンコ ─ デジパチ

フィーバーシスコ

SANKYO(6月)

十字形に配置されたドットマトリクス表示が特徴。シリーズIは0〜9や特殊記号3つ揃いで大当り、シリーズIIは16通りの組み合わせに拡張された。リーチ中にドットが失速と加速を繰り返す凝った演出で、以後パチンコ演出が多彩になっていくきっかけを作った一台とされる。個別の公開実機動画は見つからず。

調べたこと

デジパチ(1種・クロスデジタルの保留玉連チャン機で確変はない)。無印は存在せずⅠとⅡの2機種で、Ⅰは賞球7&15・大当り確率1/238、Ⅱは賞球6&13・1/260。ともに10カウントで最高16ラウンド(2情報源一致)。十字型のドットデジタルに0〜9・$・F・V・?・Aの図柄が並び、大当りラインは横一列のみ。Ⅰは大当り後の保留1個目だけ連チャンの可能性があり、Ⅱは大当り後に高確率状態へ移行する数珠つなぎ連チャン機。

パチンコ ─ 権利物

サンダードーム

SANKYO(7月)

START通過でドットデジタルが回転し、3か7が揃うとサンダーチャンスへ。電動チューリップが約6秒開放し、回転体のV入賞で権利発生、その後は右打ちで権利を消化する。2回目以降は確率がアップする設計で、権利を得やすかったという。個別の公開実機動画は見つからず。

調べたこと

権利物(3種)なので大当り確率という項目がない。賞球は7&15。無印は存在せずⅡとⅢの2機種で、Ⅱは3回権利モノでデジタル確率1/290→1/29→1/29、アタッカーは9.5秒(9カウント)×16回を3回繰り返す。Ⅲは2回権利モノで1/250→1/25、アタッカーは9.5秒×16回を2回。検定番号はⅡが220201、Ⅲが220253(1情報源のみ)。

パチンコ ─ 羽根モノ

カバまるI

SANKYO(9月)

大きく口を開けたユーモラスなカバの役物が目印。大当り時にはカバの頭が上下逆さまのまま止まり、上あごの歯に玉を貯留してから再び回転して解除するという凝ったギミックで、高確率のV入賞を実現していた。個別の公開実機動画は見つからず。

調べたこと

羽根モノ(2種・貯留型)なので大当り確率という項目がない。賞球は6&13(3情報源一致)、10カウントまたは最大15回開閉で1ラウンド継続、最大継続15回。カバの口に最大4個まで玉を貯留でき、羽根開閉は0.45秒+0.5秒×2回。検定番号110643。※発売月は資料により8月27日と9月で食い違う。西陣の「カバ丸くんP-3」などは別機種。

タッチダウンIの動画 ▶ パチンコ ─ 普通機

タッチダウンI

SANKYO(11月)

デジパチや権利物ではない普通機(平台)。チューリップ主体のシンプルなゲーム性で、アメフトを連想させるセルデザインが目印。デジタル演出が主役になる直前のホールに並んでいた、手打ち寄りの一台。

調べたこと

普通機(チューリップ台)なので大当り確率という項目がない。賞球はオール10。検定番号230352(1情報源のみ)。役物の性能などの数値は見つかっていない。※発売月は資料により10月とされており、11月とは食い違う。大一商会の「タッチダウン2/3」(1994年)、太陽電子の「タッチダウン」(1995年)は別機種。

フィーバーキングの動画 ▶ パチンコ ─ デジパチ

フィーバーキング

SANKYO(11月)

登場時点で史上最大級とされる『デカドラム』を搭載したドラム型デジパチ。横3・斜め2の5ラインで図柄揃いを狙い、始動チャッカーへはドラム前ステージ経由が必須。保留玉連チャン(大当り直後の保留1〜3個目を約1/16に書き換え)も搭載。動画は姉妹機『フィーバーキングII』。

調べたこと

大当り確率は型式によりIIが1/254(賞球7&15)、GPが1/252(賞球6&13)、CRのI型が設定により1/320〜1/384(確変時1/64〜1/76.8、確変突入率1/4、賞球5&15)。いずれも最高16ラウンド。

ブラボーキングダムの動画 ▶ パチンコ ─ デジパチ

ブラボーキングダム

平和

3箇所の始動チャッカーに玉が入ると中央のLED数字が回転し、3つゾロ目で大当り。大当り1回で約2,400発。同年夏には出玉を抑えた『ブラボーキングダムG』も発売された。

調べたこと

デジパチ(1種)。大当り確率1/225、賞球7&15、10カウントで最大16ラウンド、出玉約2400個(3情報源一致)。3つの始動チャッカーでLED数字が回り、ゾロ目で大当り。確変はなく、保留玉連チャン機。検定番号100614、1992年2月20日発売。※同年夏に出玉を落とした「ブラボーキングダムG」が出ている。

王将百番の動画 ▶ パチンコ ─ デジパチ

王将百番

豊丸産業

将棋の駒を大当り図柄に使った、当時としては珍しい保留玉連チャンデジパチ。大当り確率1/245、連チャン率は約15%、出玉は約2,300個。先代『王将一番』、姉妹機『王将二番』と続いたシリーズの一台。

調べたこと

デジパチ(1種)。大当り確率1/245、賞球7&15、10カウントで最大16ラウンド。将棋の駒柄の図柄を使う。確変はなく保留玉連チャン機。検定番号200180、1992年7月1日発売(1情報源のみ)。姉妹機は王将一番(1/225)と王将二番(1/182)で、王将三番は検定を通ったが未発売。

サムネイルはYouTube公式が提供する画像です。クリックすると各動画のページが開きます。動画が見つからなかった機種は、探したうえでカード文中に明記しています。

ほか331機種。 1992年の全機種を年表で見る →

全機種一覧

1992年に導入された357機種を、導入月の順に並べています。種別ボタンで絞り込めます。

読み込み中…

年表でも同じ一覧を見られます。 1992年の全機種を年表で見る →

第五章

あの頃の空気 ── ジュリアナ、セーラームーン、バルセロナ

1991年5月15日にオープンしたジュリアナ東京は、1992年、ちょうど絶頂期を迎えていた。 ダンスフロア脇に設けられた高さ130cmほどの「お立ち台」で踊る女性たちがワイドショーで 繰り返し取り上げられ、ワンレン・ボディコンという言葉が茶の間にまで浸透した一年である。 ロゴ入りや羽根付きの扇子——通称「ジュリ扇」——を振り回して踊る光景は、まさにバブル最後の 輝きだった。平日でも1,000人以上、金土日は2,000〜3,000人が詰めかけたというこの熱狂は、 1994年8月の閉店までの3年強、この年を挟んで続くことになる。

お茶の間のテレビでは、この年、のちに何十年も愛される番組が次々と産声を上げた。3月7日、 テレビ朝日で『美少女戦士セーラームーン』の放送が始まり、4月13日には同じくテレビ朝日で 『クレヨンしんちゃん』がスタートする。少年ジャンプの誌面では『ドラゴンボール』が孫悟空の 活躍を続けながら、『SLAM DUNK』『幽☆遊☆白書』が同時に連載されているという、いま振り返れば 奇跡のような布陣だった。そして9月12日からは、公立小中高で学校週5日制が始まった。 月に一度、第2土曜日が休みになる——のちの完全週休2日制へ向かう、最初の一歩である。

夏にはバルセロナ五輪が開幕した。バスケットボールではNBA選手を揃えたアメリカの 「ドリームチーム」が世界を席巻し、日本でもマイケル・ジョーダンやマジック・ジョンソンの名が 改めて茶の間に響いた。陸上や体操の記録映像とあわせ、バブル後の日本がまだ「世界の祭典」に 熱を上げられた一年でもある。一方で景気は冷え込み始め、新卒採用が急に細る──のちに 就職氷河期と呼ばれる時代の入り口に、この年は立っていた。ホールの外ではジュリアナの光が まだまぶしく、ホールの中ではカードと確変という新しい言葉が、静かに根を張り始めていた。

この年の顔

その年のCMには、当時よく見た顔がそのまま映っている。街の記録や、公式チャンネルに残っている映像とあわせて。

懐かしのCM集 1992年のサムネイル

懐かしのCM集 1992年 ── 当時実際に放送されていたテレビCMをまとめたアーカイブ映像。商品・タレント・世相がそのまま残っている。

ジュリアナ東京 90'sアーカイブ映像のサムネイル

ジュリアナ東京 90'sアーカイブ映像 ── お立ち台とジュリ扇、当時の熱狂がそのまま記録された映像。

バルセロナ五輪ドリームチームのサムネイル

バルセロナ五輪・ドリームチーム ── オリンピック公式チャンネルによる1992年バスケットボール米国代表のハイライト。

バルセロナ1992公式フィルムのサムネイル

Barcelona 1992 Official Film ── オリンピック公式の大会回顧フィルム。長い映像なので、必要な場面だけ拾う使い方が向いている。

動画はYouTubeの公開プレイヤーをそのまま埋め込んでいます。

第六章

数字で見る1992

1992年8月6メーカーが一斉にCR(カード式)機を発売。プリペイドカードで玉を借りる時代の幕開け
276.2万枚年間1位『君がいるだけで』(米米CLUB)の売上枚数
357機種この年に記録として残っているパチンコ・パチスロの数(パチンコ346/パチスロ11)
1992年12月パチスロ4号機第一弾『チェリーバー』登場。リプレイとボーナス告知が本格始動
4円貸玉料金。1979年から据え置き、CR機登場後も長く変わらない
1992年3月7日『美少女戦士セーラームーン』放送開始(テレビ朝日)
1992年4月13日『クレヨンしんちゃん』放送開始(テレビ朝日)
1992年9月12日学校週5日制がスタート。月1回、第2土曜日が休みに
1991年5月〜94年8月ジュリアナ東京の営業期間。1992年はその絶頂期だった
第七章

あなたの1992年

この年、あなたはどこで何をしていましたか。

年表で1992年を開く →